【角背】万葉集絵歌留多豆本(三寒四温)

昭和初期に製作された万葉絵かるた100選を、豆本に復刻したものです。
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1首が見開きで2ペ-ジ。
右側が絵入りの取り札。左側が読み札。

表紙は布貼りで角背上製本仕上げです。
中身の用紙は、軽くて白色に近いクリ-ム色「アラベールナチュラル」。
204頁  サイズ ヨコ約7.5cm×タテ約9.0cm×本の厚み約2.3cm。
(手作りのため多少の誤差がでます)

一緒に写っているコインは商品には含まれません。

全収録歌(50音順)
青によし寧落の都は咲く花のにほふが如く今さかりなり/茜さす紫野ゆき標野ゆき野守は見ずや君が袖ふる/秋づけば尾花がうへに置く露の消ぬべくも吾は思ほゆるかも/秋の田の穂の上にきらふ朝霞いづべの方にわが戀やまむ/秋の田の穂向のよれる片よりに君に寄りなな言痛たかりとも/秋の野に咲きたる花をを指折りかきかぞふれば七種の花/秋萩に置きたる露の風ふきて落つる涙はとどめかねつも/あさか山かげさへみゆる山の井の浅心をわが思はなくに/あしびきの山河の瀬の鳴るなべに弓月が嶽に雲たちわたる/足引の山路もしらず白樫の枝もとををに雪のふれれば/葦邊ゆく鴨の羽交に霜ふりて寒き夕べは大和し思ほゆ/新しき年の始めにおもふどちい群れてをればうれしくもあるか/あぶら火の光りに見ゆる我がかづら早百合の花の笑まはしきかも/天ぎらひ日方吹くらし水莖の岡の水門に波立ちわたる/天の川水陰草の秋風に靡かふ見れば時きたるらし/ありつつも君をば待たむ打ちなびく我が黒髪に霜のおくまでに/淡路の野島の崎の濱風に妹がむすびし紐ふきかへす/家にあれば笥に盛る飯を草まくら旅にしあれば椎の葉に盛る/家にきて妻屋を見れば玉床の外に向ひけり妹が木枕/庵原の清見が崎の三保の浦のゆたけき見つつもの思ひもなく/稲舂けば皹るわが手を今夜もか殿の若子がとりて嘆かむ/妹が見し樗の花はちりぬべし我が泣く涙いまだひなくに/岩走る垂水のうへのさ蕨の萌えいずる春になりにけるかも/馬買はば妹歩行ならんよしえやし石は踏むとも吾は二人ゆかむ/梅の花夢に語らくみやびたる花と吾思ふ酒に浮べこそ/大君のみことかしこみ磯に觸り海原わたる父母おきて/大君の三笠の山のもみぢ葉はけふのしぐれに散りかすぎなむ/大君は神にしませば天雲のいかづちの上にいほりせるかも/億良らは今はまからむ子泣くらむその彼の母も吾を待つらんぞ/落ちたぎる流るる水の岩に觸りよどめる淀に月の影見ゆ/おもほへず来ませる君を佐保川の蛙きかせずかへしつるかも/かき霧らし雨のふる夜をほととぎす鳴きてゆくなりあはれその鳥/春日野にしぐれふる見ゆあすよりは紅葉かざさん高圓の山/風にちる花橘を袖にうけて君がみためと思ひつるかも/葛飾の眞間の入江にうちなびく玉藻刈りけむ手古奈し思ほゆ/神南備の磐瀬の杜の呼ぶ千鳥いたくな鳴きぞわが戀まさる/から國に行き足らはして帰りこむますらたけをに酒たてまつる/河風の寒き泊瀬をなげきつつ君が歩くに似る人も逢へや/河のへのゆつ岩むらに草むさず常にもがもな常小女にて/君に戀ひ萎えうらぶれわが居れば秋風ふきて月かたぶきぬ/君待つとわが戀ひをればわが宿の簾うごかし秋の風ふく/くだら野の萩の古枝に春待つと来ゐし鶯鳴きにけんかも/けさの朝けかりがねききつ春日山もみぢにけらし我が心痛し/けふよりは顧みなくて大君の醜の御楯といで立つわれは/巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ忍ばな巨勢の春野を/事しげみ君は来まさずほととぎす汝だに来鳴け朝戸ひらかむ/こほろぎの待ちよろこべる秋の夜を寝る験なし枕と吾は/幸福のいかなる人か黒髪の白くなるまで妹が聲をきく/防人に立ちし朝けの門出に手離れ惜しみ泣きし子らはも/さつき山卯の花月夜ほととぎす聞けども飽かずまた鳴かぬかも/笹の葉はみ山もさやに騒げども吾は妹おもふ別れ来ぬれば/信濃路はいまの墾道刈株に足ふましむな履はけ吾が背/信濃なる筑摩の川のさざれ石も君し踏みては玉と拾わむ/しろがねも黄金も玉も何せむにまされる寶子にしかめやも/すめろぎの御代榮えむとあづまなる陸奥山に黄金花さく/多胡の浦の底さへにほふ藤波をかざして行かむ見ぬ人のため/誰ぞ彼れとわれをな問ひそ九月の露に濡れつつ君待つわれを/旅人のやどりせむ野に霜ふらばわが子はぐぐめ天の鶴群/多摩川に晒す手づくりさらさらに何ぞこの子のここだ愛しき/芽花ぬく浅茅が原のつぼすみれいま盛りなり吾が戀ふらくは/千萬の軍なりとも言擧せず取りて来ぬべき男とぞ思ふ/ともし火の明石大門に入らむ日や漕ぎわかれなむ家のあたり見ず/なぐはしき稲見の海の沖つ波千重に隠りぬ大和島根は/夏の野のしげみに咲ける姫百合の知らえぬ戀はくるしきものを/熱田津に船乗りせむと月待てば汐もかなひぬ今は漕ぎてな/にほどりの葛飾早稲を新饗すともその愛しきを外にたてやも/ぬば玉の夜霧の立ちておぼほしく照れる月夜の見れば悲しき/ぬば玉の夜のふけぬれば久木生ふる清き河原に千鳥しば鳴く/春霞ながるるなべに青柳の枝くひもちて鶯鳴くも/春過ぎて夏きたるらし白妙の衣ほしたり天の香具山/蜩は時と鳴けども君戀ふるたをやめわれは時わかず泣く/久方の天のつゆじもおきにけり家なる人も待ち戀ひぬらむ/ひさかたの天ゆく月を綱にさしわが大王はきぬがさにせり/人言は夏野の草の繁くとも妹と我としたづさはり寝ば/ひむがしの野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ/晝見れど飽かぬ田子の浦大君のみ言かしこみ夜見つるかも/ひんがしの瀧のみ門にさもらへどきのふもけふも召すこともなし/藤波の花は盛りになりにけり奈良の都をおもほすや君/富士の嶺にふりおける雲は六月の十五日に消ぬればその夜ふりけり/二人ゆけど行きすぎがたき秋山をいかにか君がひとり越えなむ/ほととぎす鳴く聲きくや卯の花のさきちる岡に田草引くをとめ/巻向の檜原もいまだ雲ゐぬれば小松が末に沫雪ながる/三熊野の浦の浜木綿ももへなす心は思へどただに逢はぬかも/御民われ生けるしるしあり天地の榮ゆる時にあへらく思へば/水無月の土さへ裂けて照る日にもわが袖ひめや君に逢わずして/都なる荒れたる家に獨り寝ば旅にまさりて苦しかるべし/みよし野の山のあらしの寒けくにはたや今宵もわがひとり寝む/もののふの臣の男は大君のまけのまにまに聞くとふものを/夕されば小倉の山に鳴く鹿の今宵は鳴かず寝ねにけらしも/夕月夜こころもしぬにしら露のおくこの庭にこほろぎ鳴くも/わが背子とふたり見ませば幾何かこのふる雪のうれしからまし/わが背子に見せむと思ひし梅の花それとも見えず雪のふれれば/わが園に梅の花ちるひさかたの空より雪のながれくるかも/わが妻はいたく戀らし飲む水に影さへ見えて世に忘られず/わかの浦に潮みちくれば潟をなみ葦邊をさして鶴鳴きわたる/わが宿に月おし照れり時鳥こころある今宵来鳴きとよもせ/わが宿のいささむら竹ふく風の音のかそけきこのゆふべかも/わが宿の花橘はちりにけり悔しきときにあへる君かも/わたつみの豊旗雲に入日さし今夜の月夜あきらけくこそ/士やも空しかるべき萬代に語りつぐべき名は立てずして
【角背】万葉集絵歌留多豆本(三寒四温)

販売価格: 2,500円(税込)

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