店長のお散歩日記
◎山本周五太郎 作 『コロナ床屋』

もはや これまでかと
海之助は腹を決めた。
イグサ畳を裏返し 目を閉じ坐りこんだ。
---父上 私が介錯いたします---
おぉー倅か 世話をかけてすまぬがたのむ。
左手に電動バリカン、そして右手に
100均切りバサミ。
手際よくばっさばっさと刈り込む倅
~なかなか手馴れたものじゃのう~
---お褒めのお言葉うれしゅうございます。
実は介錯のまえに、Youtubeなるもので
下調べをしてまいりました。父上完成です---
おお~さっぱりした。これで外に出れる。
>父上 すこしお待ちを>
どうした娘
<兄上様には申し分けなく存知ますが。。
その頭では、世間様に、ご近所様の。。>
どうしたと言うのじゃ。ゆうてみい。
<それは酒に悪酔いしたトラ刈り。。
いや コロナ刈りでございます。
どうかこの帽子をお召しください>
そうか、愛分かった。
火ノ浦久雄 訳
小倉百人一首を4.5cm×4cmの豆本に仕上げました。
お土産などにいかがでしょうか。
見開き2ページに一首ずつ収録。
「OHK180方式」の製本なので大きく開けることができます
表紙は布貼りで上製本角背仕上げ、
本文の用紙には白に近いクリーム色のラフ書籍を使用しています。
本の大きさ タテ約4.5cm×ヨコ約4cm×厚さ約1.7cm 204ページ
(手作りのため多少の誤差がでます)