こんな雨日でした。

いやもっと激しい雨日の続く5月で、

日本の四季がはっきりしてる5月でした。

連日雨日でしたので、多分パチンコの帰りだと思います。

(当時はまだまだ元気で、溢れかえってる仕事を

くわえタバコ姿でこなしてました。晴れ日は競馬でした)

会社の入り口のポ-ルの根もとに濡れ雑巾みたいな物を見つけました。

傘の先が地面に付くほどの近くで見ると 雀 でした。

ポールの上の穴に巣があるから、そこから落ちたんだ。

埋めえてやろうと仕事場に持ち込み、雑巾で拭いてやりました。

ドライヤーがあったので、かるく炙ってやりました。

(山本周五郎 風に言えば)
刹那!雀 はピクリ!!

生きてる!こいつ生きてる!

焼き鳥にならない程度に炙り続けました。

あの時の手の平の感触。。。72歳の爺さんにはもう残ってません。。。

紙の箱に入れて様子をみてると、とてもさっきの濡れ雑巾とは

思えないほど元気になり鳴き声も出すようになりました。

水を。。。。餌は。。。。

水をいれてやり、空が晴れてきたのでベランダに

箱を出してやりました。

刹那!!!

「ワタシノ コドモヲ カエシテ!!」
「オレノ ムスコヲ カエセ!!」
「ワタシノ オトウトヲ カエシテ!!」

ちゅんちゅんチュンチュン 

鳴き声の凄い事。

雀が年々減ってきてるなとは思えないくらいの雀の数でした。

(伏見稲荷大社の裏参道で、スズメの丸焼きを売ってます。
義父に 食べてみろ と言われ食べましたが、針金の塊を
もぐもぐしてる感じでした)

まだ箱から出しても飛べるか分からない。
しかし 箱の雀はばたばた。。。

家族、親戚、友人一同は チュンチュンチュン

もう少し辛抱して。。。もう少し辛抱。

そっと 箱を開けてやりました。

刹那!箱雀はUの字を描く様に。。。

コンクリ-ト寸前で!Uの字に舞い上がりました。

2回程肝を潰しそうになりましたが、

家族、親戚、友人らに付き添われるように

飛んでゆきました。

あの子の、子供の子供の子供は、今何処に居るのかな?